ボクシングマガジン5月号の表紙は、長谷川VSウィラポン戦。
(もう前号になってしまったが…)

長谷川チャンピオンがアッパーを見事に決めた瞬間の写真だ。
この角度が絶妙で、本を開こうとする手が止まった。

アッパーを打つとき、肘を90度の曲げて振り子のように打つ選手は多いが、この写真では下から斜め上に打ち抜くように突き上げている。
(インパクトの瞬間、拳の動きはショートストレート的な軌道)
その為、肘の角度はやや鈍角になっている。

ボクマガ5月号
(ボクシングマガジン5月号)


初心者にはなかなかこの打ち方ができず、教えるのも難しい。(肩のスナップから教えなければならない)

しかし、この打ち方のアッパーは、打ち始めてから(相手の動きに合わせて)軌道修正ができるなど、打てると重宝するものであり、実際の試合では使う場面が多い。

拳の軌道がきれいな弧をえがく肘90度(もしくは鋭角)の振り子打ちは、初心者でも力を入れやすくて打ちやすい。
しかし接近戦でしか使えないうえ、避けられた時も穴ができ、応用の幅は無いに等しい。

パラパラとページをめくると、すぐにまた同じ角度のアッパーを見つけた。
厳密には体の使い方(力の入れ方)は違うが、21ページに、川嶋勝重選手が打っているのも鈍角のアッパー。

やはり世界レベルの両選手。
見ていてニヤリとしてしまった。

ボックスファイ