小堀佑介、新チャンピオンおめでとう!
目が離せない3Rだった。
はじめは相手のパンチ力を警戒して硬さもあったが、すぐに思い切りパンチを振りはじめた。
チャンピオンがパンチを当ててプレッシャーを強めるが、小堀に打ち返され(そのパンチがまた強かったのだろう)、チャンピオンは追い打ちできない。
逆に小堀のパンチが当たり、チャンピオンがクリンチにくるなど、一進一退がつづく。
そんなシーンが何度もあり、KOパンチャー同士、見応え充分だった。
2Rに小堀はダウンを奪われる。
その直後、詰めてきたチャンピオンに小堀のパンチがクリーンヒット!
そこでジワリジワリと小堀がプレッシャーを掛け返して、手を出していないのにチャンピオンが後ずさり…。
こんなシーソーゲームはなかなかない!見ていてゾクゾクした。
小堀は1Rからワンツーをコンパクトに打っていた。返しのフックはいつも以上に強く大きく振りきれている…
私は“パンチが走る”という言い方を時々する。
今日の小堀のフックは、まさにパンチが走っていた。シャープでスピードがあり、強さも兼ね備え、もらえば即、膝をついてしまうようなパンチのことだ。
3R、チャンピオンが出てくるところをしっかり見て左フックを合わせていた。
チャンピオンの右ストレートが流れはじめ、打ち終わりの右のガードが甘くなりはじめた…
(おっ、当たるかも?)と思った次の瞬間、チャンピオンはキャンバスに倒れていた!
試合後、田中トレーナーは「右ストレートから左フックを返すのをしっかり練習していた」と。
さすが名トレーナー、チャンピオンの隙を研究済みだったようだ。
コンパクトに打つワンツーも、返しのフックの“ワナ”だったのかもしれない。
小堀は前に出て倒せる選手だが、「引き」や「待ち」のカウンターや、合わせのパンチも得意の選手。
今回はその小堀の長所が見事に決まったKO劇だった。
勝利者インタビューはいつものごとく…。
強いハートで、あんなに激しい打撃戦を制したのに…。
冗舌ドンキングとのツーショットが、あまりにも可笑しかった。
小堀佑介がチャンピオンとなった記念すべき5月19日は、56年前に白井義男さんがダド・マリノからタイトルを奪って、日本人初の世界チャンピオンになった日。
まったく違うキャラクターの小堀佑介。
これからどんな戦いを見せてくれるか楽しみだ。
投稿者プロフィール
最新の投稿
- BOXING2022年5月30日ジャーボンテイ・デービスvsローランド・ロメロ戦 (足し算論法)
- iida-ism2021年5月28日怒ること、謝ること、許すこと。
- iida-ism2020年11月29日バッタに負けた、東京ディズニーランド
- ボックスファイ2020年11月28日「ありがとう!ごめんなさい!を言おう」ボックスファイキッズ憲章