『ガタカ』 1997

先月の盆休み、“なんとなく良い映画”を観た。
たまたま家に帰ってテレビ(CS)をつけると始まったので、ビールを飲みながら観はじめた。

今日もたまたまやっていて、チャンネルをとめて観てしまった。
何回も観たくなる=いい映画、なんだろうと思う。

ちょうど10年前の作品。
出演はイーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ブレイク前のジュード・ロウなど。

<ストーリー>
自然出産で生まれた人間は下層生活をしいられ、遺伝子操作で生まれた“エリート”達が上層生活を送る格差社会の近未来。
自然出産を選んだ主人公の両親は後悔し、2人目を遺伝子操作で。病弱で出来の悪い兄より、弟を可愛がる。

兄は宇宙飛行士になる夢をかなえるために、不可能ともいえる究極の努力を続ける。
最終的に兄が選んだ道は…

ピアノコンサートのシーン、朝陽に輝く太陽発電所(?)、夜の海から見あげる星空…などなど、心に残るシーンがいくつもある。しかし…

親子の軋轢、兄弟愛、夢、恋愛…、これだけの脚本を見せるには2時間半はかかる。(映画は2時間弱)カットされた分だけ「良い映画」じゃなくて、「なんとなく良い映画」になったのかな。

人間は「どう生きるのが良いのか」…というより、「どう死ぬのが良いのか」を問いかけられた気がする。

何不自由なく生き、自分がまわりに“生かされている”ことを分からず生きている人には響かない映画かも。
「人はいつか必ず死ぬ」ことをあらためて思い知らされた。

ラストはハッピーエンドではない。
最後の主人公の「語り」が重たくのしかかった。
すっかり『ガタカ』ファンになってしまった。