飯田先生です。
よく「うちの子は集中力がないのですが、どうしたら集中力がつきますか?」と聞かれます。
私が現役当時、トレーナーに褒められたことは「集中力がある」、「努力する才能がある」という二つでした。
(逆に言えば、ボクシングの才能はなかったんです…笑)
「努力する」ことは、自分に才能や自信がないことの裏返し。やるしかなかったからです。
「集中力」は、なぜかボクシングを始める前からあったと思います。
講演などでお話しする私の持論ですが、人の集中力は『子どもの頃にどれだけ多くの“熱中体験”をしたか』だと思います。
その積み重ねが、後の勉強やスポーツ、さらに仕事に対する集中力に繋がるんだと思います。
アリの行列や、花にとまる虫を見つけて興味津々、顔を近づける…
お絵かきに熱中して、いつまでも書き続ける…
友達と遊びに熱中、気が付けばお腹が空いていて外は暗くなってる…
という感じで、数分の“熱中”から数十分、数時間の“熱中”へと発展していく。
このように無心になって遊ぶことで、“熱中している時の感覚”を身に付け、集中する(集中している自分)ということを覚えていくんだと思います。
熱中した経験のない小さな子に「集中しなさい」と言っても分からないはず。
「集中って、黙っていること?動かないこと?」
ビジョントレーニングの講演会で、
『子どもにとっての“遊び”は一生の宝物!』
とお話させて頂きますが、ビジョン能力だけでなく、集中力にも大きな影響があると思います。
ボックスファイキッズのプログラムは、こどもが自然に熱中できるように組んであります。
静と動のメニューの組み合わせやオン(集中)とオフ(間)の切り替え、休憩のタイミングまでも考えてあります。
(こどもは誰も気づきませんが…)
忙しい現代のこども達に少しでも多くの熱中体験を積んでもらい、集中力とビジョン能力の高い人間になって欲しいと願っています。
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指導者にとって言葉は重要ですよね。たとえば指導の最中に、集中しろとか、けがをしないようにとかよく言ってしまいますが、どのようにしたら集中できるか、そもそも集中しているとはどういう状態なのかわからない(考えない)まま、やっている選手がほとんどなので、単に集中しろといっても効き目がないですよね。シンプルな言葉ほど理解させて、実践させるのが難しいですね。子どもたちにはその部分から教えていただきたいですし、自分もスポーツトレーナーとして心がけたいと思っています。