「僕は運命を信じない」
ボクシング・ワールド3月号で飯田会長が対談した坂本博之選手。
ボクシングファンなら誰もが坂本選手の活躍ぶりをご存知かと思いますが、残念ながら1月6日の後楽園ホールで引退試合が行われました。
その坂本選手の“生きざま”を描いた本が出版されています。

『僕は運命を信じない
 ~不滅のボクサー 坂本博之物語』
(田中耕著、西日本新聞社刊)

そこで、ボックスファイきっての坂本選手ファンである斎藤慎一トレーナーが、この本を読んで感想文を書いてくれました。
坂本選手だけでなく、慎一トレーナーの熱い想いも伝わる文章ですので、ぜひご一読ください。
この感想文を読むと、誰もがこの本を読みたくなるはず!?


『それは突然のことだった。
正直驚いたし、嘘かと思った。

坂本博之というボクサーが引退する。
“平成のKOキング”と言われ、セラノ戦では初回から2回もダウンを奪い、畑山戦では壮絶な打ち合い、名勝負を繰り広げてきた。

しかし坂本博之というボクサーの凄いところはそれだけではない。
そのボクシングスタイルや生き方そのものが人々を魅了してやまない。

なぜ彼らは坂本博之をみて心打たれ感動するのだろうか?
きっと現代社会で生きる私たちは嫌でも資本主義という病理と闘わなければならない。
将来に対するどうしようもない不安や社会生活を送る上で感じる孤独感や寂寥感は欲望を満たしても消えることはない。

それをボクサー坂本博之の生き方を通じて、勝手ながら自分の人生に置き換えてしまうのだろう。

夢に向かって、全力で努力し、度重なる挫折にも負けずに何度も立ち上がり・・・。
なかなかそういった生き方は出来ないけれど、その姿に憧れ、尊敬する。
そして「俺も頑張るぞ!!」という気持ちにさせてくれる。

最初に驚いたと書いたが、それは「自分のボクシングスタイルが出来なくなった今、グローブを置くことに決めた」と決断した不動心・坂本博之のカッコ良さと潔さに驚いたということ。

何度も言うが本当に凄い男だ!!』

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